世界はすでに滅びてしまった。
そこにあるのは、人類が残した大いなる遺産と、二人の子供だけ。
終わりを迎えた世界には、何一つとして続いていくものなどない。
それでも、二人の子供は、ただ互いの手を握り、その先を見つめていた。
死に至る病によって滅びた世界。
唯一生き残った二人のうちの片割れは、その病に対抗する細胞をもっていた。
世界は彼に救いを求めたが、ついにその全貌を明らかにすることはできなかった。
散々研究を繰り返し切り刻んだことへの贖罪に、彼らはあらゆる知識と道具を彼らに与えた。
それらを手にし、彼が終わった世界で見る夢とは――。
少年には叡智を。少女には、ほんの少しの安らぎを。
シータ CV.遥瀬にちか
残された子供のうち、少女と見られる形を持った人間。
喜怒哀楽がはっきりとしており、表情があまり顔に出ないミアに対していつも文句を言っている。
すでに病が身体を随分と蝕んでおり、睡眠時間がかなり長くなっている。
長く起きていることはできず、気を失うように眠ってしまうことも多くなった。
ミア CV.一代螢
残された子供のうち、少年と見られる形を持った人間。
病に対する抗体を持っているが、そのために睡眠欲がなく、いつも青白い顔をしている。
人類が残した知識と道具で、ようやく二人が乗れるくらいの、小さな宇宙船を完成させようとしている。
それはやがて星へと至り
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シータ 遥瀬にちか
ミア 一代螢